春野菜の土づくりについて |
春野菜(ナス、トマト、キュウリ等)の栽培に向けた土づくりについて教えてください |
re:春野菜の土づくりについて[農業総合センター ] |
作物の根が順調に生育できる土壌の環境を整えることが一番です。
基本的な3つの条件は次のとおりです
1 pHが6.0~6.5の範囲にあること。
2 根が伸びやすい硬さであること。
3 水はけが良いこと。
1.pHが6.0~6.5の範囲にあること。
(1)pHの測定について
野菜を栽培する度に石灰を施用することを、何年も続けていると思った以上にpHが高くなることがあるので、一度畑のpHを測ってみることをおすすめします。
(2)土壌が酸性化した時の作物への影響について
酸性化すると、カルシウムやマグネシウムが少なくなっているので、カルシウム欠乏、マグネシウム欠乏などが起こりやすくなります。
(3)酸性化土壌のpH矯正に関する石灰の施用と目安について
石灰資材にもいろいろありますが、苦土を補給する意味で苦土石灰が適当です。pHを1上げる施用量の目安は、砂や粘土の量によって異なり1㎡当たり180~360gです。
2.根が伸びやすい硬さであること。
土壌が硬いと根が伸びたくても伸びることができなくなります。根が深く伸びるトマト、ナスではいつもより深め耕すことが必要です。
3.水はけが良いこと。
水はけが良い土は土の中に大きなすき間があり、この様な土壌は団粒構造が発達している土壌です。団粒構造が発達すると土壌も柔らかくなり、根も伸びやすい環境になります。
雨が降った後、2~3日にしても土壌表面に水たまりがあると、根が呼吸できなくなるので、地表面の水を畑の外へ早急に出せるように排水用の溝を掘っておきます。
(1)団粒構造について
土壌中の微生物が作る粘着物などを接着剤として、土の粒子が互いにくっつき次第に大きな粒子を作り、粒子同士は更に大きな固まりを作ります。この様な固まりがたくさんできていることを団粒構造と言います。たい肥を補給し、土壌とよく混ぜ合わせると、微生物も活発に働き、団粒構造ができやすくなります。
(2)たい肥の施用方法
1㎡当たり2~3㎏のたい肥施用が一般的です。十分腐熟していないたい肥は土壌中で急速に分解して障害を起こすことがあるので、腐熟程度がわからないたい肥などは苗を植える2~3週間前に施用しておくと被害を防ぐことができます。 |